聴く力

昨日、久しぶりに元世界ボクシングチャンピオン「畑山隆則」と話をしました。

ハタケは私が東京で仕事をしている時に知り合い、意気投合しそれ以来、長く仲良くさせて貰っています。私が結婚する際も式に参加しスピーチもしてくれました。

久しぶりに話した時に強く感じたのは、話し易いという事でした。なぜ意気投合したのか?を思い出してみると、彼の人の話を聞く時の姿勢が素晴らしいからだと感じたからでした。

ハタケに初対面で会った時、彼は名刺を持っておらず、まるで「顔が名刺です。」と言わんばかりでした。

確かに世界チャンピオンであり、テレビにもちょくちょく出ておりましたので、私も顔は知っていましたが、それでもビジネスの話をする時くらいは名刺を持ってこいよと思ったものです。しかし、話していくと同級生であった事や、当時私が進めていた日本初の民間の市場があった青森の出身であったりとか様々な共通点があり意気投合しました。

ハタケは熱心に私のビジネスの話を聞き、ニコニコしながら何度も頷いていました。

昨日、久しぶりに話した際も彼からの電話だったのに、私の話ばかりで彼の用事は東京にいないみたいだけど、どこにいったの?という内容だけでした。それでも長く話を聞いてくれました。

この時に強く思ったのは、人の話を「聴く」という能力は個人差が非常に大きいという事です。

ビジネスの世界では当たり前のようにコミュニケーション能力が重要だと言われていますが、その大半は話す能力、説明する能力という伝える能力の方に重点が置かれており、聴くという能力についてはあまり重要視されていないように感じます。

聞き上手という表現がありますが、これは話を聞くだけの能力ではありません。黙って聞いている事が出来る!という事ではなく、相手が話し易いように対応する事が出来るという事を表しています。

ただ単に聞いているだけではなく、真剣に聞いていると、自然と相槌も出ますし同感したり反感したりもすると思います。
私が思うに、聴く事が出来ない人には2つのタイプがあるように感じます。

1つは自分が話しをするのが好きな人です。

このタイプの人は、人の話は聞かず、自分の思いだけをぶつけてきます。より濃いタイプになると、自分が話をしたいが為に、人に話をさせないという人までいます。自分が!自分が!という気持ちが前に出過ぎてしまって、相手の話に共感も同感も反感もなく、自分が伝えたい事だけを話したりします。

もう1つは聞くだけの人です。別の言い方をすると、話が下手な人です。聞いてはいるが、自分の思いを口に出せない為、相槌などが無くただただ聞いているだけになります。だからこのタイプの人と話をすると、話が続かなくなります。聞いた結果を表現する能力に乏しいた為、話が広がらず終わってしまうのです。

 

聞き上手というのは、相手の話を聞いて、更にその話を広げるようなネタフリが出来る人の事だと思います。

営業マンにとって説明力は必要な能力だと思いますが、お客様が必要としている事、現在抱えている問題を聞き出す事こそ本当に必要な能力なのではないでしょうか?

お客様から課題だけでなく、予算、決裁者、期限や競合先などなど様々な情報を引き出してこそ、それに合った提案が出来るのだと思います。

一方的に話をするだけでは素晴らしい営業とは言えません。

聴く力があってこそ、営業マンとして成功出来るのではないでしょうか?

真のコミュニケーション能力とは、プレゼン力でも、スピーチ力でもなく、聴く力だと強く思います。

 

以上です。