買う力

アクティブコーポレーションのシステム化の為にクラウドソーシングを利用して日本全国のエンジニアを対象にコンペを開いています。

ある一定の予算の枠で、様々なエンジニアが私はこのようなシステムが作れますとアピールしてきます。素晴らしい提案がある一方で、基準がズレている提案もあります。あるエンジニアを例にとって、買う力について検討しようと思います。

何か新しい事を作る時にまず考えるのは予算です。もちろん、安ければ安い方がいいに決まってます。しかし安ければなんでもよいのか?と問われると、そうでもありません。安かろう悪かろうという言葉もあり、無理に安くしたものは、当然何かの手抜きがあると考えてしまうからです。

私は発注条件に「納期」「品質」を重要テーマにし、あえて価格には触れずにコンペを開始しました。

あるエンジニアは、既に自分が持っているフレームワークを使い、高品質なシステムを短納期で実現します!とアピールして来ました。またあるエンジニアは、私はどのエンジニアよりも安く同じものを作る事が出来ます。とアピールしてきました。

最初にアピールしてきたエンジニアをAさんとし、後で値段をアピールしたエンジニアをBさんとします。

Aさんは既に持っているフレームワークを私に見せてくれました。こういった部分をこうカスタマイズする事で御社の求める用件はクリアできます。既に完成に近い形ですので、2週間頂ければ納品完了出来る見込みです。更に同業他社ではこのような機能をつけていますので、追加でこの部分を仕様変更してみてはどうでしょう?とアピールしてくれました。

Bさんは、他の方の見積額を元に更に低価格で実現します!というどこかの家電量販店のようなアピールをしてきました。他店のチラシがあれば、それよりも安くするという事です。全く同じ商品であれば安い方を選びます。そういった意味では家電量販店は同じ商品を扱っていますので、割引率で勝負をしています。しかしながら、システムはそうはいきません。作り手によって、処理速度も違えば処理内容も変わります。作る人によって、見た目が同じでも、中身はまるで違うのです。

私の中でBさんはただ安いだけの人になりました。

どこよりも安く!という聞こえの良い売り文句を使いましたが、私には一切響きませんでした。エンジニアであれば、自分のスキルを売りにしなければなりません。こういったプロジェクトでこういった経験があるので、その経験を活かしてより使い易いものを作るというアピールがあって当然です。値段が安いから選んでくれというのはアピールするものがスキルやキャリアではなく、値段しかない事を表しています。そんな人に作って貰いたいと思う企業は買う力が全くない企業だけでしょう。

私は悩む事なくAさんに発注する事を決意しました。

採用広告しかり、システム化しかり、投資するには失敗はつきものです。どれだけ高額が求人広告を出しても全く応募が来ない事だってあります。システム化した所で使う人がいなければ、ただお金を捨てただけになってしまいます。

買う力があれば、最小限のお金で最大限の効果を出す事を考え、効果が出たら更に別のものを買う事で更に効果を出す事が考えられます。広告費は企業の考え方の現われです。ケチっていても企業は数字を出せませんし、かといって出し過ぎていては経営は悪化するばかりです。

昔に新聞で読んだ企業は富士山の山頂で面接を行い、面接参加者は全員採用する!という少し変わった広告を出していました。その結果がどうなったのか?は私は知りませんが、新聞を見てこれは面白い!!と絶賛しました。

私は採用担当ですので、常に広告費と広告効果を考えて調査分析を繰り返しています。他社が何に力を入れているのか?どういった手法で人を集めているのか?という事には常に目を光らせています。その中で効率の良い広告に投資する事を検討します。

採用担当は企業の入り口です。入り口が入り易いのか?入りたくなるようになっているのか?で入ってくれる人数は大きく変わります。その為にも採用担当には買う力が必要不可欠だと思っています。

以上です。